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寮を作ろう(寮建築発足段階)
紺碧の説得 vs 夜國涼華編(要点:寮、メード)
紺碧の説得 vs うにょ&飛翔編(要点:メード)
寮を建てよう(寮建築開始段階)


寮を作ろう:青にして紺碧 †

※この文章内で“肖像画”としてリンクしてある2枚のイラストは、暁ゆかり時代の使い回しです。(青にして紺碧)

「寮を作ろうと思う。猫士専用のだ」

 よけ藩国国王、海法は執務室に摂政:青にして紺碧を呼び、前触れなくこう言った。

「はい。では、そのように」

 それだけ答えると、紺碧は略式礼を行ない、海法の執務室を飛び出していった。

「お、おい?紺碧さん?ちょっと待て!少しは私の話を聞けと……。はあ、最近、紺碧さんずっとこうなんだよなぁ。一体なにがあったんだか」

 海法は近頃の紺碧の挙動を思い返し、思わずため息をつく。紺碧の奇行も、徐々にだが国民の間で噂になりつつある。これはもう、一度お説教をするしかないかと、席を立ったその時、ノックなしで執務室のドアがバン!と開けられた。こんな無礼な開け方をするのは、この国ではたった一人しかいない。紺碧だ。

もう一人の摂政、嘉納でさえ執務室のドアを開ける時には、どれだけ緊急の用件でもきちんとノックをする。彼もある意味国外に名は知れ渡っているが、他人が思うほど、嘉納は無礼な人間ではない。むしろ礼を大切にする人間だ。

「はぁ、はぁ、の、ノックもなしに申し訳ござい……ません……はぁ、はぁ。こ、これを、陛下に……ご覧、いただきたく……」

 形ばかりの礼をして、紺碧は肩で息をしながら、手に持った紙束を陛下の執務机の上に置いた。“避け猿”の異名を持つ海法との追いかけっこで、走るのには慣れているはずの紺碧が、ゼイゼイと荒い呼吸をしながら、執務机の前で、膝をついた。

「これは?」紙束を手に取る海法。一番上のページには「寮の企画書」と書かれている。
「さっき話した猫士向け寮の、かい?」
「はい……まずは無礼をお詫び申し上……げるところ、ですが……先に、そち、らを……ご一読、いただ……けますで……しょうか」
「ふむ」

 海法はページをめくった。寮のコンセプト、設計案、協力を仰ぎたい人物のリストアップ、果ては設定国民の雇用に関してまで書かれている。

「これ、紺碧さんが今作ったの?」
「半分は、ぜのすけの手を借りましたが」

ようやく息が整った紺碧が顔を上げる。

「一刻も早く、ご奏上申し上げようと思いまして」
「そうか」

と答えたところで海法はページをめくる手を止めた。協力を仰ぎたい人物のリストに、王妃の名を見つけたからだ。

「紺碧さん、この、ゆかりの件は、どういう意味だね?いくら何でも……」
「はい。こう言った場合、もちろん当人のご意志を確認せねばなりませんが、王妃は国内外でお忙しい身。ですので伴侶たる藩王陛下に、ゆかり王妃の“お名前だけの使用許可”をいただきたく」
「名前?」
「はい。ゆかり王妃は以前、メード服姿でお出ましになっています。今回の寮建築にあたっては、建築士、庭園の管理者、そしてメードが必要になります。ですので、ゆかり王妃のお名前と、それから肖像画の使用許可をいただきたいのです。もちろん、寮建築を発案された陛下の肖像画も並べて飾りたく」
「それに、どんな意味があるのかね?」

相変わらずこいつの考えは理解できないところがあるな、と思う海法。それでも、先を続けるよう紺碧に促す。

「はい。ゆかり王妃のお名前をお借りする理由は、“希望”です」
「希望?」
「はい、これから寮に住むことになる猫士達に、希望を持たせたいのです」
「なぜだい?」
「基本的に、寮の建築士、寮内庭園の管理者、そして寮内で働くメードには設定国民を雇用します。まずこれは、藩国の経済対策の一環でもありますが、それについては、今はいったん脇に置きます。ゆかり王妃の件ですが、かつてメードとしても活躍されたゆかり王妃は、そのお姿を寮内に飾ることで、寮に勤めるメード達の範となり、猫士達には“いつか寮に顔を出してくれるかもしれない”という希望を持たせてやることができます」

ここで一度、紺碧は言葉を切った。

「そんなに簡単に、うまくいくと思うかい?紺碧さん」
「実際、ゆかり王妃は謁見もままにならないほどの多忙ぶり。本来、ゆかり王妃に、寮にお立ち寄りいただくためには、いくつもの正規の手続きを踏まねばなりません。ですが、もしそこに“そのうち、お忙しくなくなったらゆかり王妃が視察に来られるかもしれない”という話を流せば、どうなるでしょう?もちろん、ゆかり王妃は国民にはもちろん、猫士にも大変人気があります。たとえ噂だけでも猫士達は喜び、士気が上がることでしょう。内政戦の折には、彼らも影で必死に働いてくれています。ですから、最終的に王妃のご来訪が実現しなかったとしても、わざわざ寮を作るのですから、これくらいの希望は、持たせてやりたいのです。猫士の身では遠くから見ることしかできないゆかり王妃との語らいの機会が持てるかもしれない、と」
「希望、か。なるほど」

海法は机の上にぽん、と企画書を置いた。それを了承のサインと取った紺碧は、矢継ぎ早に話を進める。

「猫士のために設定国民をメードとして雇用する。というのはいささかナンセンスかもしれませんが、よけ藩国は猫の国。猫好きの国民も相当数いるでしょうから、こちらについてはあまり心配していません。政庁およびPCからも、何人かの協力者を募ることにします」
「まぁ、ちはさんがいたら、真っ先に飛びつくだろうねえ」
「ええ」
「……わかった。この企画を許可する。ただし、ゆかりについては名前と肖像画のみ。これについては、絶対遵守だ。もちろん、他の方々にも、きちんと話をして回るように。責任者には青にして紺碧、君を任命する」
「かしこまりました。それでは、早速作業にかからせていただきます」


紺碧の説得 vs 夜國涼華編 青にして紺碧 †

 よけ藩国の摂政こと「3以上の数字は数えられない」紺碧は、まず国民:夜國涼華の元を訪ねることにした。

理由は割とシンプルだった。「この世界の寮施設を直に見た人が、国内では彼女しかいないから」という、ただそれだけのことだった。寮を作るには、図面がいる。だいたいのイメージがあれば理力建築士達が作ってくれるだろうが、今度建築する寮は、例え猫士用といえど、外観は無論のこと、室内も清潔に保っておきたい。そのために、彼女からアドバイスをもらおうと考えたのだ。

アイドレスからログアウトした時の、世界にある寮施設であれば紺碧も知っている。本人も2年間そこに住んでいたのだが、「あれは人間の住む場所じゃない」と、居住期限満了日を待たずに速攻でそこを飛び出したくらい、汚かったからだ。

だが、現在の涼華はIMPCという会社を率いる社長である。いくら自分が摂政だからとはいえ、アポイントメントなしで会いに行くのはやや気が引けた。だから、先に企画書を送っておいた。

最悪、魔法使いの特殊「泣き落とし」を使おうと思ったが、その必要もなく、すんなり社長室に通された。

「あー、いきなり訪問して申し訳ありません。実は……」
「寮の件、ですよね。企画書、目を通させていただきました」

すぱっと、用件を先に切り出す涼華。

「はい。社長職に就かれている涼華さんにはお忙しいことと思いますが、ぜひ、ご協力を」
「それでしたら、先ほど瞑想通信でシンタロ校の寮施設に関して、“ぜのすけ”に送っておきました。あれが建築の参考になれば、いいんですけど」
「あ、ありがとうございます!」

土下座せんばかりに頭を下げる紺碧。正直、忙しい身の上(これを書いている時点で、彼女は社長職のほか、護民官としても活動している)で協力を仰ぐのは難しいだろうと考えていたからだ。

「あと、企画書にありました雇用の件についてなんですが」
「はい。この国を立て直すには、とにかく国内経済活動の賦活が必要になります。そのために、建築者や、寮で働くメードを国民の中から雇用することで……」
「あたしもやらせてもらえませんか?メード」
「は?それはかまいませんが、でも、今の涼華さんは二足のわらじでお忙しいはず……」
「紺碧さん、以前おっしゃってましたよね。『よけ藩国の中での衣装は、無矛盾規定に反さない限り、どんな服でも自由だ』って」
「はい、言いました。その結果一部の国民が女装の犠牲に……いや、これは関係ないですね。失礼しました」
「ですから、たまに、あたしの手が空いた時、メードとして寮内で活動させていただけませんか?以前作ったメード服、まだ持ってますし」
「ご自身でそう言う希望がおありでしたら、空いている日を教えていただければ、一日寮長を兼ねて、ということでいかがでしょうか?たくさん働いて下さい、ということは特に申し上げません。ただ、給料に関しては、その…藩国の財源が」
「かまいません。猫士さんが住まわれる寮なんですよね?」
「はい」
「たくさんの猫士さん、猫、猫……」

涼華の言葉を耳にして、国民案内の記載内容を思い出す紺碧。ああ、そう言えばこの方も無類の猫好きであったか。

「で、では、お手すきの時にでも、こちらに連絡をいただければ、日程や時間などは調整しますので」
「ええ。猫士さん達のお食事時には、腕を奮わせていただきます」
「それは、猫士達も喜ぶでしょう。では、よろしくお願いいたします」

紺碧は席を立つと、一礼して、次の人物を説得するべくIMPCを辞した。


紺碧の説得 vs うにょ&飛翔編 青にして紺碧 †

 次に紺碧は、うにょの元を訪ねることにした。ピドポーションを飲んだ彼女、いや彼は現在、秘書官として多忙な日々を送っている。それでも、紺碧はうにょに教えと協力を請う必要があった。

だが秘書官団は現在、宰相府藩国で活動を行なっている。いくら自分が摂政の肩書きを持つとはいえ、さすがに宰相府へ直接赴くのは気が引けた。どんだけ腰抜けなんじゃ、と思われても、紺碧にだって苦手な物はある。だから、うにょの元へ企画書を送るだけに止めた。

 うにょからの返事は、一言「OKっすよー」とだけ書かれていた。

 返事を読んで、いやちょっと待て、と紺碧は思う。うにょの出自は今でこそ森国人だが、本当は諸事情により他国から転藩した身の上。しかも当時と比べ、今は性別まで変わっている。本当にこの企画を理解してくれているのだろうか?

意を決した紺碧は、うにょに瞑想通信を送った。運良く、今は空き時間ということでうにょはよけ藩国に戻ってきていた。

「えっとですね、うにょさんは…その、前の国ではバトルメードを目指していましたよね?」
「そうです。それが何か?」
「残念なことに、この国にはバトルメード経験者がいません。そこで、情報をお持ちのうにょさんに、“バトルメード”の部分で寮内のメード達に、範を示していただきたいのです。寮といえば、門限破りと抜け出しがお約束の建物ですから、猫士達にある程度の規律を守ってもらうよう、“鞭”の部分でご指導を賜りたく思いまして」
「かまわないですよー。だったらまず、箒銃はスタンモード(しびれビーム)に切り替えて、それで脱走者に対して威嚇射撃を行なえば、大部分はおとなしくなるでしょう。バトルメードの箒銃はレーザーライフル。それが昔からのお約束でしたから、モード切替を知らない猫士達には効果覿面です」
「なるほど。では箒銃はこちらで手配し、メード達にも徹底させます。あとですね、その……あなたが以前目指していた“バトルメード”ですが……。寮で勤務するメード達に、お手本として、手の空いた時でいいので、寮に来ていただきたいのですが……」
「それはかまわないですが……俺今、男ですよ?寮に来い、ってことは、当然メード服姿になれってことですよね?以前持っていたメード服だって、体格が合わなくなってずっとタンスの中だし、それにその……バトルメードガイ、というのは……」
「ええ、わかっています。もしうにょさんにYesと言っていただけるなら、ある方に協力をお願いしようと思っていますので」
「誰です?その協力者って」
「飛翔さんです」
「……ああ、そういうことですか」

飛翔の名を聞いて、得心がいったうにょはぽん、と手を叩く。

「はい、彼がOKしてくれれば、うにょさんの懸念も解消されるかと」
「そういうことだったら、いいですよ。ただし、手伝うのは空き時間に、だけです」
「もちろんです。お手伝いに来ていただける日をあらかじめ教えていただければ、その日はうにょさんを一日寮長として、各種権限をお渡しいたします。たくさん働いていただく必要はありません。ただ、“メードにもいろいろある”と言う点で、猫士達ににらみをきかせていただければ、それだけで十分です。決して無理強いはいたしません」
「わかりました。では、そういうことで」

 うにょからの協力は取り付けられた。次は、飛翔を説得する番だ。


※この文章内でリンクされた「藩王女装」画は、以前黒オーマとのお見合いの際に、使われた物です。また、うにょさんの「以前の姿」、「現在の姿」のイラストへのリンクは、国民紹介に掲載された物です(紺碧)

 海法よけ藩国の飛翔、と言えば最近では天戸技族2級を獲得したことが記憶に新しい(2008年8月現在)が、彼にはもう1つ、いや2つの才能があった。

メイクアップアーチスト兼スタイリスト、である。

共和国中を、いや、テラ領域をも震撼させた藩王女装がそれだ。しかも、藩王たる海法は、女性姿のままゆかり王妃にプロポーズし、見事成功している。

見る者たちの目を霞ませるほど、対象者を麗しく変身させる。本人に自覚はなかったが、それこそが飛翔の隠れた特技であった。

「……ということでですね、うにょさんをバトルメードガイ、じゃなく見た目をメードに仕立てて欲しいのですが、お願いできますか?」

紺碧は上記の成り行きと、うにょの以前の姿現在の姿を瞑想通信で飛翔の元に送った。

「ああ、これなら簡単です。元の髪の色や肌は変わってないですし、ちょっと体格が変わった部分は衣装でカバーできます。あとはメイクを少し施せば、ぱっと見、男の子だとは誰にも分からないでしょう」
「そうですか!それでは、ぜひ!」
「はい、これくらいならおやすいご用です。あ、そうそう、お代は例の秘密口座に」
「そんな物があったんですか……。では、3ぽてちで手を打っていただけませんか?」
「いや、ぽてちは結構。秘密口座は冗談ですよ。メイクなどの手順を簡単にまとめておきます。必要な時に情報をぜのすけから引っ張り出せば、あとは誰でも彼にメイクを施せるようにしておきますよ」
「ありがとうございます!」

瞑想通信だから相手に姿は見えていないだろうが、紺碧は飛翔に深く頭を下げた。

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Last-modified: 2011-05-21 (土) 06:22:44 (3068d)