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~ よけ藩国住人の、一日の食事 ~ †

 
 

森国人の体格がガリガリであるのにもかかわず、彼らは食料を異常に消費する。
毎ターン(これが、何日か何ヶ月かにあたるかはともかく)、一人当たりなんと1万トンの食糧が消費される計算になるのだ。

これは、森から森へ木から木へ飛び回って移動するため、運動量が並外れて多いとう理由もあるが、何より、食料を取る時に、いちいちやたらとエネルギーを消費するためである。

(高位森国人は、王宮のあるよけキングに居住しているので、森国人より日頃の必要運動量が少ない。また、食事は王宮の食堂でとれるため、普段は自ら料理のための材料を調達しなくても済んでいるので、食料の消費量は森国人ほど必要としないのだ)

さてでは、いったい「いちいちやたらとエネルギーを消費する、食料の調達の仕方」とは、なんなのだろうか?
その内容を、以下にて紹介しよう。
 
 
=朝=
 
森国人の朝は早い。
森に住まう多くの鳥たちのさえずりが、彼らの目覚ましとなっているためだ。

朝日が昇る頃、普通の森国人は今日一日の食材を取りに外に出かける。
だが、それは並大抵の難易度ではない。

よけの作物、それは全てよける行動ができる。

たとえ、畑で丹誠込めて作っていても、いざ収穫しようとすると…逃げるのだ。

さて、今朝の収穫目標は、よけキャベツである。

野生化すると体長3m以上に巨大し、それに伴い凶暴化も増す、よけ国の名物品の一つだ。

収穫時には、下手に近づくとするとしたたかにかみつかれるため、こちらも鎌と投網とを持って、さわやかな朝日を浴びながら全力で立ち向かうこととなる。

戦闘に勝利…ではなく収穫したあとは、ただの大きいキャベツになる。もちろんぴくりとも動かない、普通のキャベツである。

あとは、よけ鳥が産んだ巨大な卵をごろごろ転がして家に持ち帰り、ハンマーで殻をたたき割って、キャベツの千切りと一緒にスクランブルエッグにしたものと、よけ牛の牛乳とバナナとで、朝食を済ませる。
 
 
=昼=

食料生産が盛んだとはいえ、食料の消費も激しく、また財政のために食料が輸出用にも回されるよけ国において、比較的痩せた土地でも丈夫に育つ蕎麦は庶民の食べ物としてポピュラーなものである。

麺にしてゆでる日本蕎麦はもちろん、饅頭やお茶としても重宝されている。

何故か蕎麦についてはこだわりの文化が存在し、粉は作り置きせず、その日の分はその日に石臼でひいて粉から作るので、毎度体力を消耗する。だが、挽きたての粉の香ばしさを愛する彼らはその手間をいとわない。

今日は、蕎麦の実をひいた蕎麦粉を用いた、クレープ巻きである。

夕べの夕飯の残りを巻いても良し、森で拾った橡や椎の実を混ぜ込んで、変わった口当たりを楽しんだり、朝の残りの卵と牛乳で作った生クリームと野いちごでデザートにしても美味である。
 
 
=夜=

今夜はよけ鳥の胸肉と、朝収穫した残りのキャベツで、ロールキャベツを作ってみる。
医者国家であるので、栄養の偏りをちゃんと夜で調整するのである。

食べるだけでも色々体を動かしてきたので、さすがに夜はあまり無茶をすることなくゆっくり穏やかな方法をとる。

一緒に入れる玉葱や付け合わせのジャガイモ、豆など、保存がきく食料は、よけ国の家庭には常にある程度備蓄されている。

それは、先々のことを考えて、などという計画的なものではなく、逆に衝動的な性質からくるものである。

つまり、さすがネコリスの住まう国と言えようか、よけ国民は、保存のきく食べ物を見つけると、ついつい倉庫やいろいろなところに仕舞って保存してしまわずにはいられないのである。

最後は、昼の蕎麦粉といろいろな干し果物で作った甘いシフォンケーキとお茶で一日の疲れを癒す。

また明日は、よけ大根と格闘だ。早めに寝て、明日への食糧調達へ体力を養わねば………zzz

  
 

Tag: 公共事業 進行中

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