トップ   新規一覧単語検索最終更新
   最終更新のRSS

[[森国人+国際救助隊+名医+マッドサイエンティスト]]

※国際救助隊の要点
L:国際救助隊={
 t:名称=国際救助隊(職業)
 t:要点=見慣れない飛行機,秘密滑走路,椰子の木
 t:周辺環境=南の島
}


*説明文1「これが俺たち、国際救助隊だ!」 [#jee41c9d]

 ここは、海法よけ藩国から少し南に離れた位置にある小島。地図に載せるのも面倒なくらいの小島に、それはあった。

『国際救助隊 訓練所』

それは、海法よけ藩国の正義最後の砦とも呼べる場所。あらゆる災害からすべてを救うために作られた組織。熱い志を胸に、入隊した隊員達は今。




…………全員椰子の木陰でのびていた。




 入隊初日に一通り施設の案内を受けたのち、「救助の基本は体力だ!ということで全員、砂浜でランニング!」と隊長から命令が飛ぶ。
隊員達は一斉に「おー!」とかけ声だけは勇ましく、砂浜目指して訓練所からめいめいに駆けだしていったまではよかった。
隊員達は一斉に「おー!」とかけ声だけは勇ましく、砂浜目指して訓練所からめいめいに駆けだしていった。そこまではよかった。

 しかし。
森国人は基本的にやせぎすで体力なし。どっちかっていうと頭使う仕事の方が向いている。

ということで、走り出したまではよかったが、照りつける太陽の下でのランニングで、1人倒れ、2人倒れ………全員あっという間に体力切れで倒れ伏し、近場の椰子の木の下で涼を取っていた。というか、這いずって木陰に入ったという方が正しいだろう。隊員達は、匍匐前進の基礎だけは教わらなくてもできているようだ。

「そう言えば俺たち、森国人だからねぇ……ぜぇぜぇ。1kmも走らないうちにこれだよ……はぁぁ……」
「俺たちの体質からして、何というかこう、素敵メカとかで救助に向かう方が向いてませんか?」

這いずって顔を合わせた者同士がそんな言葉を口にする。

「でも、メカって……あそこにある飛行機みたいなのだろ?というか、あれだけ?ドリルとかはないの?」

1人が倒れたまま、椰子の木を林のように密生させた場所を指さす。林でカムフラージュしてあるが、そこには実は滑走路があり、飛行機が何機か用意されている。入隊の折りに、隊長からは施設案内の折に、国際救助隊の存在を含め『他国や他人には決してこれらのことを漏らさないように』と念を押されていた。
1人が倒れたまま、椰子の木を林のように密生させた場所を指さす。林でカムフラージュしてあるが、そこには実は滑走路があり、飛行機が何機か用意されている。入隊初日に、隊長からは施設案内の際、国際救助隊の存在を含め『他国や他人には決してこれらのことを漏らさないように』と念を押されていた。

「宰相府が持っているって言う“フェイクトモエリバー”ではないですね。他国の飛行機系とも基本設計が違うというか、似たものを見たことがないというか……」
「最終的には、あれに乗って出動、だよな」
「でも、あれで近寄れない場所とかは、やっぱり降下したり、地上を走ったりして救助、が基本ですよね。じゃ、頑張ってトレーニングに励まないと」
「いや、俺たちって魔法使いの能力も、理力建築士の能力もあるから、体力はあんまり関係いらないんじゃないかなぁ」
「じゃ、何で、砂浜走っていきなりぶっ倒れてるんですか?」
「いや、だってほら、救助って体力が基本だからでしょ?隊長だってそう言ってたし」
「でも、あれで近寄れない場所とかは、やっぱり降下したり、地上を走ったりして救助、が基本ですよね。それなら、頑張ってトレーニングに励まないと」
「じゃあ、何で僕らは、砂浜走っていきなりぶっ倒れてるんですか?」
「いや、だってほら、森国人だから体力なしでしょ?隊長だって『救助の基本は体力』って言ってたし。だからランニングで体力を補強しようと……」
「で、その隊長殿は今どこに……」
「どこに、ってそりゃ詰め所で……涼んでるよ、ちくしょう。俺たちには『ランニングしてこい』って言ったくせに……」

ぶっ倒れた隊員が瞑想通信で隊員詰め所を確認する。クーラーの効いた部屋で背もたれのついた、いかにも偉そうな人が使いそうな椅子に、隊長がふんぞり返っている。

「とりあえずですね」
「体力が復活次第、詰め所に戻って隊長にランニングの必要性を確認するか。……でも、もうちょっとだけ休ませて……」


照りつける太陽の下。
ぶっ倒れた隊員達の心はすでに一つになっていた。
頑張れ、国際救助隊!何をするのか知らされてないことも忘れるな!
(青にして紺碧)

トップ   新規一覧単語検索最終更新
   最終更新のRSS