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建設開始 文:青にして紺碧 †

 「………………」

 目の前に広がる焼け野原。ホログラフィでもフィクションでもない。クーリンガンが国内で放った火が、よけ藩国の森を、野原を、町を焼き尽くした。前回の事件からようやく国が立ち直りそうだったその時を狙いすますかのように。

 紺碧はただ絶句し、次いで拳を握り、うつむいて、涙をこぼした。誰に見られても、かまわなかった。それくらい、悔しかったのだ。ようやく、本当にようやく国が機能を取り戻し、少しずつ国に人が戻ってきてくれたのに……。

「ぜのすけ」
“はい”

 紺碧は藩国のマザーコンピュータ『ぜのすけ』と瞑想通信をつないだ。

「今動かせる“みちる”はどれくらい残っている?」

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