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寮(施設)
L:寮 = {
 t:名称 = 寮(施設)
 t:要点 = 寮,そこに住むメードなど
 t:周辺環境 = 宮廷,庭園
 t:評価 = なし
 t:特殊 = {
  *寮の施設カテゴリ = 藩国施設として扱う。
  *毎ターン犬妖精/猫妖精+2機される。この時食料は必ず-6万tされる。
 }
 t:→次のアイドレス = 暖かな家庭?(施設),保育園(施設),後藤亜細亜(ACE),吹雪先生(ACE)

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**寮を作ろう:青にして紺碧 [#g3e1b06d]

「寮を作ろうと思う。猫士専用のだ」

 よけ藩国国王、海法は執務室に摂政:青にして紺碧を呼び、前触れなくこう言った。

「はい。では、そのように」

 それだけ答えると、紺碧は略式礼を行ない、海法の執務室を飛び出していった。

「お、おい?紺碧さん?ちょっと待て!少しは私の話を聞けと……。はあ、最近、紺碧さんずっとこうなんだよなぁ。一体なにがあったんだか」

 海法は近頃の紺碧の挙動を思い返し、思わずため息をつく。紺碧の奇行も、徐々にだが国民の間で噂になりつつある。これはもう、一度お説教をするしかないかと、席を立ったその時、ノックなしで執務室のドアがバン!と開けられた。こんな無礼な開け方をするのは、この国ではたった一人しかいない。紺碧だ。

もう一人の摂政、嘉納でさえ執務室のドアを開ける時には、どれだけ緊急の用件でもきちんとノックをする。彼もある意味国外に名は知れ渡っているが、他人が思うほど、嘉納は無礼な人間ではない。むしろ礼を大切にする人間だ。

「はぁ、はぁ、の、ノックもなしに申し訳ござい……ません……はぁ、はぁ。こ、これを、陛下に……ご覧、いただきたく……」

 形ばかりの礼をして、紺碧は肩で息をしながら、手に持った紙束を陛下の執務机の上に置いた。“避け猿”の異名を持つ海法との追いかけっこで、走るのには慣れているはずの紺碧が、ゼイゼイと荒い呼吸をしながら、執務机の前で、膝をついた。

「これは?」紙束を手に取る海法。一番上のページには「[[寮の企画書]]」と書かれている。
「さっき話した猫士向け寮の、かい?」
「はい……まずは無礼をお詫び申し上……げるところ、ですが……先に、そち、らを……ご一読、いただ……けますで……しょうか」
「ふむ」

 海法はページをめくった。寮のコンセプト、設計案、協力を仰ぎたい人物のリストアップ、果ては設定国民の雇用に関してまで書かれている。

「これ、紺碧さんが今作ったの?」
「半分は、[[ぜのすけ>http://eyedress.at.webry.info/200701/article_1.html]]の手を借りましたが」

ようやく息が整った紺碧が顔を上げる。

「一刻も早く、ご奏上申し上げようと思いまして」
「そうか」

と答えたところで海法はページをめくる手を止めた。協力を仰ぎたい人物のリストに、王妃の名を見つけたからだ。

「紺碧さん、この、ゆかりの件は、どういう意味だね?いくら何でも……」
「はい。こう言った場合、もちろん当人のご意志を確認せねばなりませんが、王妃は国内外でお忙しい身。ですので伴侶たる藩王陛下に、ゆかり王妃の“お名前だけの使用許可”をいただきたく」
「名前?」
「はい。ゆかり王妃は以前、[[メード服姿>暁ゆかり]]でお出ましになっています。今回の寮建築にあたっては、建築士、庭園の管理者、そしてメードが必要になります。ですので、ゆかり王妃のお名前と、それから肖像画の使用許可をいただきたいのです。もちろん、寮建築を発案された陛下の肖像画も並べて飾りたく」
「それに、どんな意味があるのかね?」

相変わらずこいつの考えは理解できないところがあるな、と思う海法。それでも、先を続けるよう紺碧に促す。

「はい。ゆかり王妃のお名前をお借りする理由は、“希望”です」
「希望?」
「はい、これから寮に住むことになる猫士達に、希望を持たせたいのです」
「なぜだい?」
「基本的に、寮の建築士、その後の庭園管理者、そして寮内で働くメードには設定国民を雇用します。まずこれは、藩国の経済対策の一環でもありますが、それについては、今はいったん脇に置きます。かつてメードとしても活躍されたゆかり王妃は、そのお姿を寮内に飾ることで、寮に勤めるメード達の範となり、猫士達には“いつか寮に顔を出してくれるかもしれない”という希望を持たせてやることができます」

ここで一度、紺碧は言葉を切った。

「そんなに簡単に、うまくいくと思うかい?紺碧さん」
「実際、ゆかり王妃は謁見もままにならないほどの多忙ぶり。本来、ゆかり王妃に、寮にお立ち寄りいただくためには、いくつもの正規の手続きを踏まねばなりません。ですが、もしそこに“そのうち、お忙しくなくなったらゆかり王妃が視察に来られるかもしれない”という話を流せば、どうなるでしょう?もちろん、ゆかり王妃は国民にはもちろん、猫士にも大変人気があります。たとえ噂だけでも猫士達は喜び、士気が上がることでしょう。内政戦の折には、彼らも影で必死に働いてくれています。ですから、最終的に王妃のご来訪が実現しなかったとしても、わざわざ寮を作るのですから、これくらいの希望は、持たせてやりたいのです。猫士の身では遠くから見ることしかできないゆかり王妃との語らいの機会が持てるかもしれない、と」
「希望、か。なるほど」

海法は机の上にぽん、と企画書を置いた。

「猫士のために設定国民をメードとして雇用する。というのはいささかナンセンスかもしれませんが、よけ藩国は猫の国。猫好きの国民も相当数いるでしょうから、こちらについてはあまり心配していません。政庁およびPCからも、何人かの協力者を募ることにします」
「まぁ、ちはさんがいたら、真っ先に飛びつくだろうねえ」
「ええ」
「……わかった。この企画を許可する。ただし、ゆかりについては名前と肖像画のみ。これについては、絶対遵守だ。もちろん、他の方々にも、きちんと話をして回るように。責任者には青にして紺碧、君を任命する」
「かしこまりました。それでは、早速建築にかからせていただきます」

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初期コンセプト:
※コンセプトは大学寮。だけど割ときれい(リアルの寮は、汚いところばかりなので)。シンタロ校の寮に近い感じで、猫士達の寮生活を書きます。要点で出てきた「メード」については、設定国民雇用対策の一つ、ということにしてみたいのですが、いかがでしょうか?(紺碧)

・文で書くポイント
:猫士達の一日/彼らは今までどこに住んでいたのか/寮の抜け出し防止点呼
:メードさんの行動/設定国民向け雇用対策案、というのが通ったらそのラインで、これがダメな場合は、メード服を着たがる某国民の寮内での行動orゆかりさんという方向性で行こうかと思います。


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